【高気密・高断熱をリフォームで】できる?費用は?解説します
注文住宅を建築するとき「高気密・高断熱」というキーワードをみかけます。
住宅が高気密であれば夏は熱い空気を、冬は冷たい空気を室内に侵入させず、効率的に冷暖房を効かせられます。
高断熱の場合は外と中の温度差があっても、熱が伝わりづらいので、高気密と同様に室内の温熱環境の変化を緩やかにできます。
では、リフォームの場合はどうでしょうか。「せっかくリフォームするなら、暖かい家にしたい」と思うでしょう。そこで本記事では、リフォームで高気密・高断熱住宅を目指すことができるのか、解説していきます。
記事の最後には、家の床や壁を取り壊して、高気密・高断熱を実現したリフォームの事例も紹介するので、合わせて参考にしてみてください。
目次
リフォームで高気密・高断熱を実現できる?
高断熱リフォーム
高気密リフォーム
高気密・高断熱リフォーム、どれくらい費用がかかる?
高断熱リフォーム
高気密(スケルトン)リフォーム
費用を抑えながらリフォームするには?
まずは躯体・断熱材の状態把握から
取り壊しや断熱施工する範囲を限定する
断熱・気密の次は「窓・玄関」
茨城県石岡市で実現した「断熱・耐震 フルリノベーション工事」
まとめ│リフォームで暖かな住まいを実現
茨城県の新築・リフォームは「エヌエス創建」まで
目次
リフォームで高気密・高断熱を実現できる?
リフォームで高気密・高断熱を実現できるのか、詳しく解説していきます。
高断熱リフォーム
まずは「高断熱リフォーム」について。結論から述べると、家の断熱性能を高めるリフォームは可能です。
建築から年数が経過していて、断熱材が劣化している。または元々断熱材が入っていない場合は、断熱材を交換したり新たに追加することで断熱性能を高められます。
ただし、天井(屋根)・壁・床と、断熱材を入れる場所によって、断熱リフォームの難易度は変わります。天井(屋根)や床の場合は、屋根裏や床下の点検口から進入すれば、断熱材の状態を確認することも、断熱材を追加することも比較的簡単にできます。
一方で壁の場合は、断熱材の状態を確認するときも追加工事を行うときも、壁を取り壊す必要があるので手間や費用がかかり場合によっては一時的に引越す必要も生じるでしょう。
>関連記事:【断熱】DIYで?業者に依頼?│断熱リフォームの方法を一挙紹介!
高気密リフォーム
次に「高気密リフォーム」を考えてみましょう。結論から述べると、高気密をリフォームで実現するのは「難しい」です。
建物の隙間を極力排除して、外部からの空気の出入りを制限する高気密リフォームは、既存の住宅を改修するリフォームでは達成するのは困難です。
高気密リフォームが難しい理由は「家全体に少しずつ隙間があること」にあります。どこか1箇所に大きな隙間があり、その場所を塞げば気密できるなら簡単です。しかし実際は、窓と窓枠の間、柱と床の隙間、玄関ドアの建て付けなど僅かな隙間が重なって大きな隙間を形成しています。このためリフォームで高気密住宅を作るのは困難とされます。
リフォームで高気密を達成するなら、壁や床、天井などを全て剥がして柱・梁といった構造部材を露わにする「フルリフォーム」を行うことをおすすめします。フルリフォームなら、先述した細かな隙間を意識して塞いで、外部からの空気の流れを防げるからです。
また、気密を気にするなら、グラスウールなどの充填断熱材を使用せず、発泡して隙間を埋められる発泡ウレタン系断熱材を利用することをおすすめします。
なお、寒さを感じる現在の住まいにおいて、断熱材が劣化している、または断熱材が入っていない場合は、グラスウールを充填し部分的に発泡ウレタンスプレーを施工するだけでも、気密性の向上を実感できるでしょう。まずは壁の中や床下、天井に断熱材が入っているか確認し、入っていない場合は充填することから始めましょう。
高気密・高断熱リフォーム、どれくらい費用がかかる?
では、高気密・高断熱リフォームを行った場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか。
高断熱リフォーム
まずは高断熱リフォームの場合です。断熱リフォームは主に壁・天井・床に対して行いますが、施工する部位によって金額や工期が大きく変わります。
費用相場 | 工期 | |
壁の断熱リフォーム | 1万円~ / m2 | 2週間~ |
天井の断熱リフォーム | 5,000円 / m2 | 2日~ |
床の断熱リフォーム | 5,000円 / m2 | 2日~ |
施工する範囲や使用する断熱材の種類、床下・天井点検口の有無によって費用は大幅に増減します。あくまで目安と考えて、正しい費用を確認したい場合は専門業者に見積もりを依頼しましょう。
特に壁の断熱リフォームは一度壁を取り壊して再復旧するため、使用する仕上材や取り壊しの範囲によって費用の増減幅が大きくなります。
高気密(スケルトン)リフォーム
つぎに高気密リフォームの場合です。家の隙間を細かく埋めていく高気密リフォームは、一般的には壁や断熱材を全て剥がして再施工する、スケルトンリフォームを利用するケースが多いです。スケルトンリフォームも、高断熱リフォームと同様に施工規模や仕上げの品質によって金額は大きく変わります。
費用相場 | 工期 | |
スケルトンリフォーム | 500万~ | 2か月~ |
スケルトンリフォームの場合は、建物の規模や土地などの条件が異なるので、現地調査を行わなければ費用を見積もることはできません。上記費用相場や工期は、最低限必要な金額と捉えておきましょう。
費用を抑えながらリフォームするには?
断熱・気密とも、リフォームをするには多大な費用が必要になります。費用を抑えながら断熱・気密リフォームを成功させるために、どうすればよいのでしょうか。
まずは躯体・断熱材の状態把握から
最初に行うべきは「躯体・断熱材の状態を把握すること」です。柱や梁といった建物を支える箇所の状態が悪ければ、リフォームをしても数年で隙間が生じる可能性があります。
リフォームを専門とする業者に依頼して、柱や梁の状態は問題ないか、断熱材の劣化具合はどうか、確認するところから始めましょう。
取り壊しや断熱施工する範囲を限定する
費用を抑えるためには「範囲を限定する」意識が大切です。
断熱・気密リフォームの費用を抑えるために、最も効果が高いのは施工する範囲を狭めることです。たとえば、主に過ごすことになるリビングと水回りだけにリフォームの範囲を限定すれば、建物全体をリフォームする場合に比べて、費用は大幅に節約できるでしょう。
断熱・気密の次は「窓・玄関」
断熱材や気密性能の向上を図ると同時に「窓・玄関ドア」のリフォームも検討しましょう。冬場の熱は床・天井・壁よりも窓から逃げていく割合が高いとされていて、高性能な窓に交換することで、断熱性能の向上を実感できるでしょう。
窓の交換以外にも、既設の窓の前にもう一枚窓を設置する二重窓など、開口部の断熱性能をアップする方法があるので、方法を検討してください。
茨城県石岡市で実現した「断熱・耐震 フルリノベーション工事」
記事の最後に、築40年の住宅をフルリノベーションした事例を紹介します。工事全体の費用は「1,500万~2,000万」、工期は5か月に上ります。
シロアリに食べられた箇所もありましたが、残せるものは残しながら全体を施工し、50坪ほどの住宅を40坪に減築しています。
日本家屋ならではの立派な瓦屋根はそのままに、モダンなインディゴブルーの塗装で壁面を彩ります。
床下も全て一度抜いてしまい、十分な気密・断熱性能を引き出すべく施工しています。スケルトンリフォームのよいところは、基礎や構造用木材を有効利用しつつ、その状態を確認できることにあります。
内装も外部と合わせた青色をアクセントカラーにして、無垢の床材と白色の内装がおしゃれな空間に生まれ変わりました。住宅の基礎的な性能に加えて、好みのデザインにガラッと変えてしまえる点もフルリノベーションの醍醐味と言えるでしょう。
施工箇所:全面
築年数:40年
施工期間:5か月
施工費用:1500万円~2000万円
まとめ│リフォームで暖かな住まいを実現
リフォームで高気密・高断熱住宅を目指すことは可能なのか、検討しました。
床下や天井を始めとする高断熱化は比較的簡易に行える一方で、高気密化はスケルトンリフォームを行わないと厳しいことがわかりました。
ただし、柱や梁を露出させるリフォームは大がかりで費用も高額になりがちです。
どの程度の性能を目指して、家の中でどの間取りの温熱環境を改善するのかを検討し快適な住まいを目指しましょう。
茨城県の新築・リフォームは「エヌエス創建」まで
エヌエス創建は、茨城県石岡市に本社を有する、地元に根ざした工務店です。
新築・リノベーション・各種リフォームから解体工事まで、家づくりに関わる一切をご依頼頂けます。
どんな工事でも、真心こめて、丁寧に対応させて頂きます。
【施工エリア】
石岡市・小美玉市・かすみがうら市・行方市・土浦市・牛久市・つくば市・つくばみらい市・竜ケ崎市・笠間市・筑西市・桜川市・茨城町・水戸市・ひたちなか市
エヌエス創建株式会社
〒315-0012 茨城県石岡市北府中2-11-70
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