解体工事の手順は?【工事業者側・依頼主側】双方の流れを一挙解説
「解体工事を依頼したいけど、どんな手順で行うべき?」
「実際の工事ってどんな手順で行われるんだろう?」
解体工事の手順についてこんな疑問を持っている人は、本記事を読んでみてください。
工事業者側、依頼主側、双方の視点で一連の手順を解説しているので、疑問が一気に解決するでしょう。
流れを知っていれば次に行うべき行動が分かるので、始まりから終わりまでスムーズに解体工事を完了できますよ。
目次
『工事業者の』解体工事の手順
『依頼主側の』解体工事の手順
まとめ│双方の流れを確認してスムーズに解体を
『工事業者の』解体工事の手順
まずは工事業者がどのように解体工事を行うのか、手順を解説していきます。
「現地調査」解体する物や現地の状況把握
業者は依頼主から相談を受けると、どの程度の金額で施工できるか見積もりを作成するため「現地調査」に入ります。
建物の大きさや構造、重機が進入するための道路の有無、隣接する家屋の有無など、詳細に調査します。
「見積もり」現地調査結果を元に積算
現地調査の結果を元に、解体工事の金額を算出して「見積もり」を行います。
地中の状況などは建物を解体してからでないと分からない部分もあるので、概算で算出して工事後に精算する項目もあります。
「契約」依頼主との合意が取れたら
依頼主に見積書を提出して、金額の合意が取れたら「契約」の運びになります。
契約してから、具体的に関連業者と連絡を取って工事を始めます。
「各種届出」着工前に各機関に提出
契約しても、すぐに工事に入れる訳ではありません。
建物の前面道路を使用する場合は「道路の占用許可申請」。
解体工事でコンクリートやアスファルトなど、法律で定められた廃材が出る場合は「建設リサイクル法に関する届出」を提出する必要があります。
提出する届け出は工事によって異なりますが、申請・届け出が受理されてからでないと工事には入れません。
「近所挨拶」スムーズな工事の完了のため
申請などと平行して「近隣挨拶」を行います。
隣家などからクレームを受ければ、場合によっては工事がストップしますし、密接した壁を取り壊して隣家が傷ついたときの補償など実利的な話をする場合もあります。
>関連コラム:【解体工事】トラブル事例10選│トラブル回避の方法も解説
「引込設備撤去」安全に工事を行うため
電気やガスなど、建物内に引き込まれている「インフラ設備の撤去工事」を行います。
建物につながったまま解体すれば、作業員の安全を脅かす恐れもあります。
「廃品処理」建物内部の廃品を撤去
建物内部に家財道具が残されたままの場合は「廃品の撤去処理」を行います。
また、照明や設備の配線・配管なども分別して撤去する必要があるため、建物内部の一定の部分を人の手で壊し、場外に持ち出します。
「仮設設置」足場・防音防塵シート
手作業で壊せる工程が完了すると、重機での取り壊しに移ります。
取り壊しの際には大きな音や大量の粉じんが出るので、防音防塵シートや土台となる足場など「仮設材の設置」を行います。
「解体作業」重機の搬入と解体
仮設材の設置が終わると、本格的に重機が登場して「解体作業」に入っていきます。
解体工事中の粉じんの発生を抑えるため、大量の水を散布しながら取り壊しを行います。
「分別搬出」処理区分ごとに分別して持ち出す
取り壊しが完了すると、処理区分ごとに「分別したうえで場外に持ち出し」ます。
場外への持ち出しが完了するとき、地中の掘削が可能な状態になります。
このとき、昔の井戸や浄化槽が見つかる場合があるので、試掘を行っておくと安心です。
「仮設物撤去」足場やシートの撤去
場外搬出も完了すると足場やシートといった「仮設物の撤去」に移ります。
「整地清掃」現場を綺麗にして完了
解体作業が完了した状態では、現場はデコボコが残った状態で、次の土地利用に支障がでます。
「整地・清掃」をして、解体作業で発生した細かなゴミを取り除くとともに、平坦になるように整地を行います。
「事務処理」取り壊し証明書の発行
工事自体は完了しましたが、最後に「取り壊し証明書」を提出します。
これは依頼主が行う「滅失登記」という手続きに必要な書類です。
ここまでの流れを踏んで、解体工事は完了となります。
『依頼主側の』解体工事の手順
続いて、解体を依頼する人の視点で解体工事の手順を解説します。
「情報整理」どんな建物を壊すの?
まずは「情報を整理」しましょう。
解体する建物の構造や広さ、建物周辺の道幅や作業用に使える敷地の広さなど。
具体的な情報が多いほど、業者に依頼した見積もりの精度は高くなるでしょう。
「解体業者探し」複数の業者から検討を
次に「解体業者探し」です。
地域名+解体業者で検索をかけると、思っていたより多くの業者があることを知ります。
依頼しやすいのは、ホームページを持っている業者です。
どんな工事を行ったのか、解体後の状況はどんな風か、確認できるからです。
大事なことは複数の業者に相談して検討することです。
1社に絞らず、色んな業者の雰囲気に触れてみましょう。
「見積もり依頼」補助金の相談もしてみて
好感触の業者が決まれば「見積もり依頼」に移ります。
見積もりも業者ごとに内容が異なるので、2~3社の見積もりを見比べることをおすすめします。
また、解体工事を行う際は自治体から補助金が出る場合もあるので、その相談も合わせて行ってみましょう。
「家財撤去」思い出の品の整理も
見積もりと並行して「家財の撤去」を行います。
室内に残しておく家財が少ないほど、解体業者の手間が省け、費用も安く済みます。
同時に思い出の品や、解体の際に取っておいて欲しいものがあれば、業者に相談してみましょう。
「契約」見積もりに納得してから
業者の雰囲気や見積もりの内容に納得すれば「契約」します。
契約後は、業者側としてはスムーズに解体を終わらせたいもの。
業者の手待ちを起こさないよう、続く手続きを早めに行いましょう。
「インフラ停止」電気・ガス・水道の停止手続き
電気・ガス・水道といった「インフラの停止」手続きを行います。
現場によっては散水養生のため、水道だけは残しておくようお願いを受ける場合があります。
「近隣挨拶」スムーズな工事に向けて
実際に工事が始まる前に「近隣挨拶」に伺います。
工事後もその場に住む場合はもちろん、解体工事後に売却する場合でも、気持ちよく工事を完了するために挨拶は行いましょう。
「工事開始」気になる点があれば随時連絡を
ここまでの手続きを経て「工事開始」です。
基本的には解体業者が手際よく解体作業を進めていきますが、気になる点があれば現場監督に相談してみましょう。
「工事完了」気になれば指摘を
整地作業も含めて「解体工事が完了」します。
見積もりに含んでいた物が解体されていないなど、気になる点があれば重機があるうちに指摘しましょう。
「近隣挨拶」工事の協力への感謝
工事完了後も「近隣への挨拶」を欠かさずに行います。
協力頂いたことへのお礼のほか、解体工事中に飛来したもので車が傷ついたなど、何らかのトラブルがなかったか確認する目的もあります。
「精算」最終費用の確認と支払い
全ての工事が完了すると「精算」に移ります。
室内に残したものが多かった場合や、地中から昔の浄化槽が出てきた場合など、追加の料金請求がある場合もあるので、業者と話し合いながら精算を行います。
「手続き」滅失登記手続きを忘れずに
工事後、業者から取り壊し証明書を受け取ってから「建物の滅失登記」を行います。
滅失登記は法務局に建物を取り壊したことを伝える手続きで、法律で義務付けられたものです。
最後まで手続きを行い、解体工事を綺麗に完了しましょう。
まとめ│双方の流れを確認してスムーズに解体を
解体工事の手順を、業者側、依頼主側、双方の視点から解説しました。
解体工事を経験したことのある人は少なく、いざ依頼する立場になると、どうすればよいか分からないものです。
本記事の手順を頭に入れて、スムーズに解体を完了させましょう。
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