「夏型結露」って?茨城県でも気にするべき理由と原因、対策まで一挙解説!
「夏型結露」という言葉を聞いたことはありますか?
結露と聞くと、冬に窓ガラスに付着する水滴のことを想像しますが、実は夏場にも結露は発生し、場合によっては私たちの健康も脅かしてしまうのです。
本記事では、夏型結露がどんな現象なのか、さらに夏型結露が発生することで起こる問題や対策について解説します。
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目次
夏型結露とは一体なに?
夏型結露が発生することで起きる5つのこと
夏型結露が発生する原因
夏型結露への対策
まとめ│夏・冬の結露にも配慮した住まいに
茨城県の新築・リフォームは「エヌエス創建」まで
目次
夏型結露とは一体なに?
夏型結露を説明する前に、はじめに「結露」について知る必要があります。
結露とは、水蒸気を含んだ空気が冷やされて、気体から液体(水)に変わる現象を指します。
冬場であれば、ストーブや調理などで発生した水蒸気が、冷たい外との境目である窓に触れることで、窓ガラスに水が発生します。
一方で夏場は冬場と逆に、ジメジメと水蒸気量が多い外の空気が、エアコンで冷やされた室内の空気の間で「壁の中で」水に変わり、壁の中を濡らしてしまうのです。これが夏型結露です。
夏型結露が発生することで起きる5つのこと
夏型結露が発生することで、壁の中でどんな弊害が生じるのでしょうか。
カビの影響で壁面・クロスが黒ずんでくる
壁の中が濡れてしまうと、室内のクロスを支える石膏ボードも水気を含み、カビが発生します。徐々に室内の表側に出てきて「壁面・クロスが黒ずむ」ことになります。
黒カビは繁殖力が高いので、一気に広まってしまう恐れがあります。
カビの影響で床材が黒ずんでくる
結露が発生するのは壁の中だけではありません。床下にも暖かく湿度の高い空気が入り込むので「床下と1階のフローリングの間もカビが侵食」していきます。
床材の端の方から、徐々に黒カビが広がっていくことになります。
壁内の木材を腐らせてしまう
カビの発生で問題になるのは見た目だけではありません。
壁内が高い湿度になることで、木を腐らせる木材腐朽菌の活動も活発化します。
「壁内の木材が腐ることで構造が弱くなる」でしょう。
壁内の断熱材を腐らせてしまう
さらに壁内にある断熱材が湿り、カビが生えることで「断熱効果が落ちる」ことも予想できます。
断熱材は、たくさんの空気を含むことで断熱効果を発揮します。湿度・カビの発生で隙間がなくなり、断熱効果は弱まってしまいます。
黒カビで健康に悪影響を及ぼす
床・壁から黒カビが発生すると「健康に悪影響を与える」ことになります。
種類にもよりますが、カビが発生することで喘息・アトピー性皮膚炎を始めとする健康障害を及ぼす可能性があります。
>関連リンク:労働安全衛生総合研究所 作業環境中におけるカビと健康影響
後述しますが、夏型結露が発生する原因は様々です。現場ごとに発生する原因が異なるので、まずは専門家に現地を見てもらうことから始めましょう。
茨城県のような温暖な地域でも発生する可能性があるので、気になったらお問い合わせください。
夏型結露が発生する原因
こうした被害が生じる可能性もある夏型結露。いったいどのような原因で結露を起こしてしまうのでしょうか。
室内の湿度を高い状態に保っている
夏型結露は、高い湿度が主な原因です。「室内の湿度が高い状態」は夏型結露が発生しやすい環境といえるでしょう。
調理や入浴時は室内に水蒸気が放出されますし、雨の最中など外の湿度が高いときに空気を取り込むと、室内の湿度は高くなってしまいます。
梅雨時期に行ってしまいがちな室内干しも、水分を供給する原因です。
壁内の通気が取れていない
住宅の壁面は複数の層状の構造になっています。そのうちの一層は、壁内の空気を軒裏に抜く役割を持ち、壁の中の湿気を排除する機能を持っています。
また、外からの湿気の侵入を防ぐ防水シートの中には、室外からの湿気は遮断し室内からの湿気だけは通すものもあります。湿度の高い土地なのに、透湿性能のあるシートを利用していなければ、壁内に湿気が溜まってしまう可能性があります。
換気経路が整っていない
晴れた日に室内の空気を交換する換気も、湿気を追い出すのに有効です。
一方で、ドア・窓など開口部の配置が偏っていて「換気経路が整っていない」場合は、湿気を追い出す機能が発揮できず、湿気が残ってしまいます。
温度差が生まれる冷房の使い方をしている
気温が上がる日はエアコンなど冷房に頼ることになりますが「冷房の使い方によっては夏型結露を促進してしまう」可能性があります。
夏型結露を引き起こす原因は、室内・壁内の湿度が高いことに加えて、室外と室内の気温差が大きくなることも要因となります。
エアコンの吹き出し口と壁との距離が近く、一部の壁が急激に冷やされる場合も、壁体内結露を促進してしまいます。
夏型結露への対策
では、夏型結露の発生を防ぐために、具体的にどのような対策をとればよいのでしょうか。新築で住宅を建築する場合も、リフォームで間取りを変更したり、断熱材を更新する場合にも適用できる考え方をお伝えします。
>関連コラム:【茨城県石岡市】7つのリフォーム事例紹介│石岡市のリフォーム補助金も解説
エアコンの除湿機能・除湿機を利用する
1つ目の方法は「エアコンの除湿機能や除湿機を利用すること」です。
エアコンの除湿機能は、室内の湿気をエアコンの室内機付近で強制的に結露させ、室外に水として排出します。除湿機も同様に、空気を除湿機内部で強制的に結露させることで、室内の湿気をタンク内に取り込みます。
こうして室内の湿気を強制的に排除することは、夏型結露への対策になります。
温度差・湿度差に配慮して換気する
気軽にできる2つ目の方法は「温度・湿度差を利用した換気」です。
先述したとおり、壁の中で結露は発生するのは、高い湿度と急激な温度差です。
雨が降っていて屋外の方が湿度が高い場合には、換気しない方がよい場合があります。
また、屋外の気温が低い中でエアコンを利用して室内の気温を下げた状態で、外出するからと換気して急激な温度変化を生じさせることも結露を誘発することになります。
室内外の気温を徐々に合わせていく意識も大切です。
透湿性能を持つシートを利用
壁の中には、外の湿気が中に伝わることを防ぐ防湿シートを設置します。この防湿シートを「透水機能があるシートにする」ことも結露対策になります。
透湿防水シートは、外からの湿気の侵入を防ぐ一方で、室内から外に向かう湿気は通す、特殊な性質を有します。
室内から外に向かう湿気の移動を妨げなければ、結露は大幅に減らせるでしょう。
透湿性能を持つクロスを利用
透湿性能を持つ部材は、壁体内のシートだけではありません。内装の仕上げ材として利用されるクロスにも「透湿性能を持つクロス」があります。
壁の中と外との通気を妨げにくいので、湿気の結露を減らす効果が期待されます。
外壁通気工法を利用する
古い家に住んでいて、壁の中に通気層がない場合は、リフォームにより「外壁通気工法」を利用することで、壁の中の空気の交換を促進して、壁の中での結露を防げるでしょう。
通気層のない「直張り」呼ばれる手法は、外壁通気工法と比べて施工する手間が少ないので、採用している家も散見されます。リフォームを機に、外壁を全面、通気工法に変更してもよいでしょう。
壁体内結露計算を行う
実は壁の中で結露が発生するかどうかを予測する「壁体内結露計算」と呼ばれる手法が存在します。
使用する素材や、対象となる家屋がある土地の温度・湿度など、各種条件を設定することで、結露が発生するか事前に予測できます。
算出された結果を元に、使用する素材や厚みを調節することで、壁の中で結露が発生する可能性を低減できるでしょう。
新築・リフォームとも、壁体内結露計算の実施の有無を依頼する基準の一つにしてみてください。
まとめ│夏・冬の結露にも配慮した住まいに
>施工事例:夏型結露にも有効な断熱・気密リノベーションを施した古家(石岡市)
冬だけでなく、夏にも発生する「夏型結露」について解説しました。
夏型結露は、冬型結露と異なり壁の中で発生する場合が多く「気づいたときには壁の中がカビだらけ」といったケースもあります。
現在の住まいが外壁通気工法や透湿防水シートを使用しているかどうか、そして壁の中の湿度やカビの状態がどうなっているか、専門家でない限り確認するのは困難です。
まずは現状の確認だけでも、お近くのリフォーム業者に依頼してみましょう。
茨城県の新築・リフォームは「エヌエス創建」まで
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