シックハウス症候群はいつまで続く|新築での対策方法

 

新築住宅特有の症状として「シックハウス症候群」が発生するケースがあります。

特に小さな子どもや高齢の家族がいる場合、大切な我が家で健康被害が出るのは避けたいものです。

そこで本記事では、シックハウス症候群の概要や対策について詳しくご紹介します。

これから新築計画をお考えの方は、ぜひご参考にしてみてください。

 

シックハウス症候群とは

シックハウス症候群とは、「特定の建物や住宅内で長期間過ごすことによって引き起こされるとされる健康問題」のことを指します。この症候群は個人によって異なる症状を引き起こすため、確定診断が難しい場合もありますが、特定の環境下では症状が改善することから、建物や環境が原因とされることが多いです。

予防策としては、建物の良好な換気、低VOCの建材や家具の選択、定期的な掃除や空気清浄機の利用などが挙げられます。症状が深刻な場合は医師に相談し、適切な対処法を見つけることが重要です。

 

シックハウス症候群の症状

シックハウス症候群の症状は個人によって異なりますが、以下のような一般的な症状が報告されています。

  • 頭痛:持続的な頭痛や頭部の重さ
  • めまいや吐き気:室内にいる間にめまいや吐き気
  • 呼吸器症状:咳、のどの痛み、または呼吸困難などの呼吸器症状
  • 皮膚のかゆみや炎症:皮膚のかゆみや発疹、または皮膚の炎症
  • 目のかゆみや炎症:目のかゆみ、赤み、炎症などの目の問題
  • 倦怠感:疲労感や倦怠感があり、疲れやすい状態

これらの症状は、特定の建物や室内環境に長時間暴露された後に現れることがあります。しかし、個人差や症状の範囲は非常に広いため、一般化するのは難しいです。

場合によっては、この症候群の症状と他の健康問題との区別が難しいこともあるため、医師の診断が重要です。

 

シックハウス症候群の原因

シックハウス症候群の原因は複数ありますが、主な要因は以下の通りです。

  • 揮発性有機化合物(VOC)
  • ダストや微粒子物質
  • 適切でない室内換気
  • 家具や建材の化学物質

まず、建材、家具、クリーニング用品、塗料などから発散されるVOCが重要な要因と考えられています。これらの化学物質は室内空間に留まり、換気が不十分な場合に蓄積します。

また家具、カーペット、カーテンなどが生成する微粒子物質やダストが室内に蓄積し、アレルギー反応や呼吸器疾患を引き起こすことがあります。

室内の十分な換気が行われていない場合も、新鮮な空気が供給されず、室内の空気が汚染されたままとなります。ホルムアルデヒドなどの化学物質が、家具や建材から発散される場合にも、室内空間を汚染します。

これらの要因が相互に影響しあい、室内環境を悪化させ、シックハウス症候群の症状を引き起こす可能性があります。

日常的な生活環境の中で、換気不足や化学物質の使用といった要因が組み合わさることが、シックハウス症候群の原因とされています。

 

シックハウス症候群はいつまで続く?

せっかく立てた我が家が健康被害の原因となってしまっては、元も子も無くなってしまいます。

シックハウス症候群の症状や期間は人それぞれですが、ある程度の傾向は見られます。

そのため、いま症状に悩んでいる方も諦める必要はありません。

 

シックハウスは新築4年以降に収まることが多い

一般的には、新築の建物や家具などが新品の時に化学物質や揮発性有機化合物(VOC)が最も発散する性質があります。

これにより、初期段階で症状が現れやすい傾向があるのです。

一方で新築後4年が経過すると、建材や家具からの化学物質の発散が減少し、室内の環境が安定することが多いです。

症状の改善や収まり方は、使用されている建材や家具、室内の換気状況、個人の健康状態などさまざまな要因によって影響を受けます。

そのため、確実な改善には個別の状況に応じた通院や環境改善が必要です。

 

シックハウス症候群の対策方法

ここでは、シックハウス症候群になってしまった場合の対策方法についてご紹介します。

新築時の状態が良くない場合でも、適切な対策で健康被害を防ぐことは可能です。

 

換気を行う

建物内の換気は、シックハウス症候群の対策に効果的です。適切な換気は室内の空気質を改善し、化学物質や微粒子物質など有害物質の濃度を減らすことができます。

主な換気方法としては、下記の2つが挙げられます。

  • 自然換気
  • 機械換気

まず自然換気とは、窓やドアを開けて、外気を室内に取り込む方法です。特に風通しの良い日や気候の良い時には効果的です。部屋の隅々まで空気が循環するように窓を開けると良いでしょう。

次に機械換気とは、換気扇を利用する方法です。キッチンやお風呂など、においや湿気が発生しやすい場所には必ず設置されています。換気扇を使うことで室内の空気を循環させ、有害物質を排出することができます。

換気の重要性が高まっており、最近では「24時間換気」を取り入れる住宅も増えています。これは、建物や住宅の中で常に換気を行うシステムのことを指します。

24時間換気のメリットは、室内の空気が常に新鮮で健康的な状態を保つことができる点です。

これによりシックハウス症候群のリスクを減らし、室内の空気質を向上させることができます。

 

空気清浄機を使う

空気清浄機を使うことで、室内の空気中に浮遊する微粒子や化学物質などの有害物質を除去したり、空気を浄化したりすることができます。実際に使う際には、下記の点に気を付けましょう。

  • フィルターの種類
  • 適切なサイズ
  • 定期的なメンテナンス

空気清浄機を選ぶ際には、HEPAフィルター(高効率粒子捕集フィルター)や活性炭フィルターなど、微粒子や臭い、化学物質を除去する能力のあるフィルターを備えたものを選ぶことが重要です。

またサイズについては、使用する部屋の広さに合わせて選ぶ必要があります。適切なサイズの機器を選ぶことで、効果的に室内の空気を浄化できます。

フィルターは定期的に交換する必要があります。メーカーの推奨する交換サイクルを守ることで、効果的な浄化が保たれます。

空気清浄機は、建物内の空気質を改善するための手段の一つですが、他の対策と組み合わせることでより効果的になります。

 

家具選びに気を付ける

家具から発散される化学物質や揮発性有機化合物(VOC)は、室内の空気質を悪化させる要因の一つとなるため、以下の点に注意することが大切です。

  • 低VOCの家具を選ぶ
  • 天然素材を選ぶ
  • 揮発性の少ない塗装や接着剤を使用した家具を選ぶ

まず、低VOC(揮発性有機化合物)やホルムアルデヒドなどの化学物質を含まないものを選ぶことが重要です。

家具の素材には、木材や天然繊維を使用したものがあります。これらの素材は自然な素材であり、化学物質を含んでいない場合が多いです。

家具の製造過程で使用される塗装や接着剤にも、揮発性の高い化学物質が含まれることがあります。家具を選ぶ際には、このような塗装や接着剤を使用していない製品を選ぶことが望ましいです。

 

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まとめ|シックハウス症候群は対策できる

住まいの健康を守るためには、適切な対策が必要です。

最近では有害物質の使用は少なくなっているものの、人によっては症状が酷く出る場合もあります。

換気対策や家具選びで対策できる場合もあるため、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?

 

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