「新築工事がうるさい!」工事の流れや期間を知って対策
新築注文住宅では、長期間に渡る建築工事が必要です。
しかし「重機や工具の音がうるさい」とクレームになってしまうこともあり、騒音は近隣トラブルの原因として無視できない問題です。
そこで本記事では、新築の騒音問題の原因や解決策についてご紹介します。
これから新築住宅を計画されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
新築工事でよくあるクレーム「騒音」
新築工事における「騒音」は、よくあるクレームの一つです。
工事中の騒音は周辺の方々にとって不快なことが多く、対応の仕方が重要となります。
ある程度の騒音は仕方がないことですが、配慮に欠けると思われてしまった場合には住民トラブルに発展することもあります。
そのため適切な対策を講じることで、円滑な工事を進める必要があるのです。
新築工事の騒音の原因
新築工事の騒音の原因としては、主に下記の項目が挙げられます。
- 建設機械の駆動音
- 作業員の掛け声
- 大型車両の音
新築工事では、クレーン・ブルドーザー・ショベルカーなどの重機や建設機械を使用します。
こういった機械の操作音や駆動音が、騒音の原因となることが多いです。
また作業中に発する掛け声や指示が、周囲にうるさいと感じられてしまうこともあります。
そして建設資材や機械を運搬するための大型トラックやダンプカーのエンジン音や走行音も、騒音の一因です。
車両の出入りや荷物の積み下ろし時に発生する音も、騒音に影響します。
新築工事の音がうるさい期間は?
ここでは、新築工事の音が特にうるさいと感じられる期間について整理しておきます。
具体的な期間を把握しておけば、ご近所に対する配慮もしやすくなるでしょう。
①工事の段階別
工事の段階によって、騒音がうるさい期間とそうでない期間があります。
どの段階の騒音が大きいか把握しておくことにより、しっかり対策を行いましょう。
基礎工事
基礎工事とは、建物の下部にある「基礎」を造る工事のことを指します。
建物を支える部分であるため、場合によっては地中深くまで掘削するケースも多いです。
一般的な基礎工事は、4~5週間で完了します。
杭を打ち込むために杭打ち機を使用したり、コンクリートミキサーを使用したりする音も、工事現場での騒音の一因です。
また大量の土やコンクリートを運ぶためにトラックやダンプカーが頻繁に出入りするため、大型車両の音が気になる場合もあります。
上棟工事
上棟とは、建物の最上部で屋根を支える「棟木(むなぎ)」を設置する工事のことを指します。
基礎や柱の組み立てが完了した後に、屋根部分を架構する段階です。
建物の規模にもよりますが、1~2日で完了することが多いです。
上棟工事では、大型のクレーンを使用して建材を持ち上げて設置します。
そのため、クレーンのエンジン音や作業音が騒音の原因となってしまいます。
また電動ドリルやハンマーなどの工具駆動音や、作業員同士の指示やコミュニケーションが増えることによる声も大きくなりがちです。
②工法別
建物の工法によって、騒音の程度が異なります。
ご自宅の工法に応じて、適切な対策を行いましょう。
木造住宅
木造住宅の工事では比較的軽量な機械が使用されることが多いため、鉄筋コンクリート住宅に比べて機械の音は控えめになります。
時には木材の加工に使用する工具(電動ドリル、ノコギリなど)の音が発生しますが、比較的短期間で完了することが多いです。
鉄筋コンクリート住宅
鉄筋コンクリート住宅の工事では、重機やクレーンを多く使用するため、木造よりも騒音が大きくなることがあります。
特にコンクリートを打設する際にミキサー車やポンプ車を搬入することで、大きな音が発生します。
さらに鉄筋を切断したり曲げたりする際に発生する音も、木材の加工音より大きいことが多いです。
新築工事の騒音に関する法律|騒音規制法
騒音規制法とは、周辺環境における騒音を管理して住民の生活環境を保護するための法律です。
主な概要は「工場及び事業場における事業活動並びに建設工事に伴って発生する相当範囲にわたる騒音について必要な規制を行うとともに、自動車騒音に係る許容限度を定めること等により、生活環境を保全し、国民の健康の保護に資することを目的とする。(環境省サイトより)」とされています。
建設作業に関しては「くい打機」など建設工事として行われる作業のうち、著しい騒音を発生する作業であって政令で定める作業が規制対象です。
具体的には、環境大臣が騒音の大きさ、作業時間帯、日数、曜日等の基準が定められており、規制対象となる特定建設作業に関して必要に応じて市町村長による改善勧告等が行われます。
新築工事の騒音対策
ここでは、新築工事の騒音対策についてまとめてご紹介します。
基本的には建設業者が行う対策ですが、近隣への配慮等はお施主様ご自身でも行われると関係性が築きやすくなります。
防音シート・ネットを設置する
防音シートや防音ネットを新築工事に設置することは、騒音対策として非常に効果的です。
具体的には、工事現場の周囲に設置することで外部への音の漏れを防ぎます。
ただし防音シートやネットの高さは、周囲の建物や地形に応じて調整することが重要です。
より高い位置に設置することで、効果的に音を遮断できます。
建設機械の周囲を吸音パネルで覆う
吸音パネルを建設機械の周囲に取り付けることで、音の反射や伝達を抑制できます。
具体的には、機械のエンジン部や作業面を中心に囲むように設置するケースが多いです。
ただし吸音材の設置は効果的ですが、すべての騒音を完全に除去することは難しい場合があります。
他の対策と併用することで、より効果的な騒音対策を行うことが可能です。
近隣に挨拶をしておく
工事が始まる前に、近隣住民に工事の予定や期間、予想される騒音レベルについて近隣にお知らせしておきましょう。
これにより事前に準備できるようになり、工事の影響を最小限に抑えられます。
また騒音が発生する可能性のある作業の内容などを具体的に連絡しておくと、より丁寧です。
工事中は騒音やその他の影響で迷惑をお掛けするため、感謝の意をしっかりと伝えましょう。
事前に挨拶を行っておくことで、近隣住民との関係を良好に保ちやすくなります。
優良施工業者を選ぶ
適切な業者を選ぶことで、工事の品質だけでなく、騒音対策や近隣対応の面でも高い水準が期待できます。
そのため業者選びの際には、過去の工事実績の品質や口コミをしっかりと確認しましょう。
見積もり価格だけで決めるのではなく、施工内容や対応力も総合的に考慮して決めるのがおすすめです。
まとめ
新築工事である程度の騒音が発生するのは仕方がないことですが、あまりにもうるさいとクレームにつながってしまいます。
そのため適切な対策を行い、優良業者に依頼することが重要です。
もし新築計画についてお悩みの場合は、ぜひ専門業者に相談してみてください。
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